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2023年10月に長野県の中川村という,伊那谷の小さな村に訪問看護ステーションを開業します.私が生まれ育った「日本一美しい村」で,地域に根差した医療サービスを提供できたらと思っています.
「ぽれぽれ」という言葉は,スワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」という意味です.私は一時期,仕事をやめてバックパッカーとして世界一周をしていたことがあるのですが,アフリカのタンザニアを訪れた時にこの言葉をよく言われました.「ポレポレ,ユックリユックリ~.ハクナマタタ~(問題ないさ)」と声をかけられるのですが,日本語を知っているあたり,よく日本人が訪れこの言葉を話しているのでしょうか.商品を売り込んでくる彼らに騙されまいと,速足で通り過ぎようとする私たちを,(日本人は)せかせかしていると思うのでしょう.目的地を目指す私は,会話を楽しむこともせず旅をしていました.
アフリカでサファリしている当初の写真
場所は変わって,モロッコのサハラ砂漠で,ベルベル人とキャンプをしながら夕日を眺めている時に,私は「今何時?どれくらいで日が沈むの?」とか「お腹すいたー,何時にご飯?」と質問しますが,ベルベル人は「わからない,時計なんて見ないから」と答えました.その時,旅先でも時間を気にして生きている自分にハッとしたんです.仕事でもプライベートでも,時間を守ることの大切さを小さい頃から学んでいるけど,時間を気にする日本人は確かに,ゆとりなくせかせかしているように見えるのかもしれません.夕日くらい,時間を気にせずゆっくり眺めたらいいじゃない.そう諭された気がします.
「ぽれぽれ」は,利用者様も,スタッフも,私も,「ゆっくりゆっくり」人生を眺められるような時間(サービス)を提供できたらと思い,名付けました.どのような想いで生きてこられたのか,どのような想いで生きていきたいのか.「家」という特別な場所で一人ひとり違う想いを大切にして生きていけるように,私たちがお手伝いさせて頂けたらと思います.
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